コオロギ研究所直伝!活コオロギ維持の方法
~餌や環境、必要なものの一覧〜
2023年07月01日
爬虫類や両生類をはじめとした生きものを飼育している皆さんの中には、活コオロギの維持にお困りの方も多いのではないでしょうか?
今回はコオロギ飼育のプロであるコオロギ研究所が、そんな皆さんにオススメの飼育方法や、用意しなくてはいけない設備、環境等をご紹介します!
1:環境や準備物
2:飼育環境環境の臭い
3:お世話の頻度
4:卵の回収
5:注意点
6:まとめ
1:環境や準備物
大きく分けて飼育成功に必要な条件は、「温度」「水分」「乾燥」の3つです。それを踏まえて今回は、フタホシコオロギを例に必要なものを紹介していきます。
・温度
コオロギは飼育温度が高いほど卵から成虫になるまでの日数が短くなるため、気温は高めにキープする必要があります。
中でもフタホシコオロギは、日本では奄美大島の南西諸島に生息している品種のため、寒さにとても弱く、20℃以下で飼育をすると死んでしまう恐れがあります。しかし逆に、32 度以上になると死亡のリスクが高くなると言われています。
そのためオススメは25℃から30℃の間。冬場は、爬虫類用のヒーターやエアコンなどを使用して、飼育ケースの中の温度を高めてあげる必要があります。裏を返せば、少し低めの温度で維持をすれば、ゆっくりと成長させることも可能です。
・飼育ケース
コオロギを家庭で飼育する際に必要となる飼育ケースですが、コオロギが逃げ出さないよう蓋つきのケースを選ぶのがオススメです。
ですが、飼育環境を密閉すると湿度が高くなり、コオロギの糞尿の臭いがケース内に充満してしまいます。実はコオロギの死因の1位は、糞尿の臭いがケース内に充満することによる中毒死です。
そのため、蓋を8割ほど切り抜き、空いた部分に金網などをグルーガンでくっつけると、通気性がよく程よい乾燥状態を維持できます。飼育する数にもよりますが、コオロギはプラスチックの壁を滑って登ることができないため、衣装ケースや大きい虫かごを購入するのがオススメです。
・隠れ家
コオロギは狭い環境を好むため、蛇腹に折った紙や、卵を販売する際の紙パックを飼育ケースに入れます。また、トイレットペーパーやキッチンペーパーの芯もオススメです。
脱皮時には共食いをする場合があるため、安全な脱皮場所を確保させてあげるためにも隠れ家は有効です。また隠れ家があると、一つのケースでたくさんの個体を飼育できるメリットもあります。
・産卵床
コオロギを継続的に飼育するためには、成虫が卵を産み付けるための産卵床も必要になります。野生のコオロギは土に産卵管(尻の部分から出ている長い管)を刺して産卵するので、これに代わるものを用意します。
産卵床には、小さなタッパーやプラスチックケースにティッシュを詰め、水で適度に湿らせたものを設置します。定期的に状態を確認し、乾燥気味であれば湿らせてください。
・餌
コオロギは雑食の生き物なので、人間が食べられるものは基本的になんでも食べられます。ですが好き嫌いはあり、動物性タンパク質を好む傾向にあります。
餌の中でも、育ちがよく手に入りやすいのはキャットフードです。動物性タンパク質が豊富に含まれているため大きく育ち、タンパク質接種を目的とした共食いを減らせる効果もあります。
コオロギが小さいうちは、粉砕して与えてください。粉砕が面倒な場合は、フレークタイプの金魚の餌もオススメです。また同じ餌の中でも、コオロギが好む味のものを見つければ、沢山食べてくれます!
・水
コオロギの飼育において水は最も重要な要素で、常に水が飲める水飲み場を維持することが大切です。
小さなタッパーやプラスチック容器に水を入れ、容器上部(蓋部分)に穴をあけ、細長く切った脱脂綿を通します。下部をアルコールランプのように、水に浸った状態にしておくと便利です。またその際、コオロギが中に入って溺れないように注意してください。
コオロギはとても沢山水を飲む生き物のため、水が切れると危険です。十分な水分を摂れているか確認する際は、触角をチェックしてみてください。触覚に張りがない場合は水が足りていない可能性があるので、すぐに水をあげてください。
一方でコオロギの幼体は体が小さく、水滴にひっかかると溺れてしまう可能性があります。そのため水のあげる際は、ティッシュなどに水を垂らして湿らせた物を用いるのがオススメです!
2:飼育環境環境の臭い
コオロギを沢山飼育する場合、どうしても気になってしまうのが臭いです。臭いの原因となるのは、主に糞尿や餌です。また、湿度が高すぎると中で死んでしまったコオロギ腐ってしまい、他にもカビやダニが発生することがあります。
そのため安定した空気の流れを作り出せるよう、飼育室内でサーキュレーターを使用すると改善できます。
コオロギの糞、脱皮殻が溜まった様子
3:お世話の頻度
上に書いた飼育環境が整っていれば、コオロギの世話は毎日する必要はありません。
1週間に1度ほどの頻度で水と餌が足りているかを確認し、時折ケースの掃除をして糞尿を取り除いてください。また、死んでしまったコオロギがいる場合は、衛生を保つためにもすぐ取り除くと良いです。
4:卵の回収
メスの成虫がいる場合は、産卵床に卵を産んでいる産んでいる場合があります。その際、すぐに産卵床を回収するのではなく、ある程度卵が産み付けられた後で回収してください。頻度としては1週間に1回程度がオススメです。
先に説明したような産卵床を使用する場合、ティッシュ部分をコオロギたちが噛みちぎったりしてボロボロになることが多々あります。ですが、適度な湿り気があればそこまで気にする必要はありません。
ある程度卵が産み付けられ産卵床は、回収して乾燥しないように蓋をして、パネルヒーターの上など、暖かいところで保管してください。この際、保管中にカビが生えることもありますが気にしなくて大丈夫です。
5:注意点
繰り返しになりますが、コオロギの飼育には室温と乾燥状態、水が常に飲める状態を維持することが重要です。
ですが、水場を多くすると湿度が上がり、乾燥状態を作ろうとすると水が蒸発しやすくなります。このバランスが難しいですが、水場のあるところ以外は乾燥している砂漠とオアシスのようなイメージで飼育環境を整えると良い飼育環境に飼育環境になります。
6:まとめ
今回はコオロギのプロがオススメする飼育方法を解説しました!最初の準備と餌や水、温度や清潔さに注意すればだれでも簡単に飼育できるので、ぜひ皆様もコオロギの飼育にトライしてみてください。
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2023年07月03日
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今回はコオロギ飼育のプロであるコオロギ研究所が、そんな皆さんにオススメの飼育方法や、用意しなくてはいけない設備、環境等をご紹介します!
1:環境や準備物
2:飼育環境環境の臭い
3:お世話の頻度
4:卵の回収
5:注意点
6:まとめ
1:環境や準備物
大きく分けて飼育成功に必要な条件は、「温度」「水分」「乾燥」の3つです。それを踏まえて今回は、フタホシコオロギを例に必要なものを紹介していきます。
・温度
コオロギは飼育温度が高いほど卵から成虫になるまでの日数が短くなるため、気温は高めにキープする必要があります。
中でもフタホシコオロギは、日本では奄美大島の南西諸島に生息している品種のため、寒さにとても弱く、20℃以下で飼育をすると死んでしまう恐れがあります。しかし逆に、32 度以上になると死亡のリスクが高くなると言われています。
そのためオススメは25℃から30℃の間。冬場は、爬虫類用のヒーターやエアコンなどを使用して、飼育ケースの中の温度を高めてあげる必要があります。裏を返せば、少し低めの温度で維持をすれば、ゆっくりと成長させることも可能です。
・飼育ケース
コオロギを家庭で飼育する際に必要となる飼育ケースですが、コオロギが逃げ出さないよう蓋つきのケースを選ぶのがオススメです。
ですが、飼育環境を密閉すると湿度が高くなり、コオロギの糞尿の臭いがケース内に充満してしまいます。実はコオロギの死因の1位は、糞尿の臭いがケース内に充満することによる中毒死です。
そのため、蓋を8割ほど切り抜き、空いた部分に金網などをグルーガンでくっつけると、通気性がよく程よい乾燥状態を維持できます。飼育する数にもよりますが、コオロギはプラスチックの壁を滑って登ることができないため、衣装ケースや大きい虫かごを購入するのがオススメです。
・隠れ家
コオロギは狭い環境を好むため、蛇腹に折った紙や、卵を販売する際の紙パックを飼育ケースに入れます。また、トイレットペーパーやキッチンペーパーの芯もオススメです。
脱皮時には共食いをする場合があるため、安全な脱皮場所を確保させてあげるためにも隠れ家は有効です。また隠れ家があると、一つのケースでたくさんの個体を飼育できるメリットもあります。
・産卵床
コオロギを継続的に飼育するためには、成虫が卵を産み付けるための産卵床も必要になります。野生のコオロギは土に産卵管(尻の部分から出ている長い管)を刺して産卵するので、これに代わるものを用意します。
産卵床には、小さなタッパーやプラスチックケースにティッシュを詰め、水で適度に湿らせたものを設置します。定期的に状態を確認し、乾燥気味であれば湿らせてください。
・餌
コオロギは雑食の生き物なので、人間が食べられるものは基本的になんでも食べられます。ですが好き嫌いはあり、動物性タンパク質を好む傾向にあります。
餌の中でも、育ちがよく手に入りやすいのはキャットフードです。動物性タンパク質が豊富に含まれているため大きく育ち、タンパク質接種を目的とした共食いを減らせる効果もあります。
コオロギが小さいうちは、粉砕して与えてください。粉砕が面倒な場合は、フレークタイプの金魚の餌もオススメです。また同じ餌の中でも、コオロギが好む味のものを見つければ、沢山食べてくれます!
・水
コオロギの飼育において水は最も重要な要素で、常に水が飲める水飲み場を維持することが大切です。
小さなタッパーやプラスチック容器に水を入れ、容器上部(蓋部分)に穴をあけ、細長く切った脱脂綿を通します。下部をアルコールランプのように、水に浸った状態にしておくと便利です。またその際、コオロギが中に入って溺れないように注意してください。
コオロギはとても沢山水を飲む生き物のため、水が切れると危険です。十分な水分を摂れているか確認する際は、触角をチェックしてみてください。触覚に張りがない場合は水が足りていない可能性があるので、すぐに水をあげてください。
一方でコオロギの幼体は体が小さく、水滴にひっかかると溺れてしまう可能性があります。そのため水のあげる際は、ティッシュなどに水を垂らして湿らせた物を用いるのがオススメです!
2:飼育環境環境の臭い
コオロギの糞、脱皮殻が溜まった様子
コオロギを沢山飼育する場合、どうしても気になってしまうのが臭いです。臭いの原因となるのは、主に糞尿や餌です。また、湿度が高すぎると中で死んでしまったコオロギ腐ってしまい、他にもカビやダニが発生することがあります。
そのため安定した空気の流れを作り出せるよう、飼育室内でサーキュレーターを使用すると改善できます。
3:お世話の頻度
上に書いた飼育環境が整っていれば、コオロギの世話は毎日する必要はありません。
1週間に1度ほどの頻度で水と餌が足りているかを確認し、時折ケースの掃除をして糞尿を取り除いてください。また、死んでしまったコオロギがいる場合は、衛生を保つためにもすぐ取り除くと良いです。
4:卵の回収
メスの成虫がいる場合は、産卵床に卵を産んでいる産んでいる場合があります。その際、すぐに産卵床を回収するのではなく、ある程度卵が産み付けられた後で回収してください。頻度としては1週間に1回程度がオススメです。
先に説明したような産卵床を使用する場合、ティッシュ部分をコオロギたちが噛みちぎったりしてボロボロになることが多々あります。ですが、適度な湿り気があればそこまで気にする必要はありません。
ある程度卵が産み付けられ産卵床は、回収して乾燥しないように蓋をして、パネルヒーターの上など、暖かいところで保管してください。この際、保管中にカビが生えることもありますが気にしなくて大丈夫です。
5:注意点
繰り返しになりますが、コオロギの飼育には室温と乾燥状態、水が常に飲める状態を維持することが重要です。
ですが、水場を多くすると湿度が上がり、乾燥状態を作ろうとすると水が蒸発しやすくなります。このバランスが難しいですが、水場のあるところ以外は乾燥している砂漠とオアシスのようなイメージで飼育環境を整えると良い飼育環境に飼育環境になります。
6:まとめ
今回はコオロギのプロがオススメする飼育方法を解説しました!最初の準備と餌や水、温度や清潔さに注意すればだれでも簡単に飼育できるので、ぜひ皆様もコオロギの飼育にトライしてみてください。
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